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オンライン会見・動画イベント運営のキモ

ふだんはPR会社としてグローバル企業向けに、オンラインと会場を併用するハイブリッド記者会見を実施しています。先日、 ビジネスコミュニケーションを支える国際協会のInternational Association of Business Communicators(IABC)とPR総研共催で、コミュニケーション職に携わる方向けのオンラインイベントを配信しました*。そこで、会見と一般向けイベントそれぞれの運営上の注意点を紹介します。 *YouTube動画  SlideShareスライド

運営チームの稼働、人数、体制

会見

グローバル企業の完全ハイブリッド会見の場合は、CEO、社長など登壇者が国内外に散らばり、記者もオンラインとオフラインに分かれます。先日の会見では、シンガポールと日本から登壇者が計2名、アメリカとシンガポールで現場サポートが計5名ほど、日本では現場サポートが同じく5名ほど、そして通訳を交え、13名程度のチームで、約70分の本番を乗り切りました。会見の時間帯はビジネスアワー、10時~16時が中心ですが、海外イベントや海外取材となると朝9時と早まることもあります。

海外スピーカーは画面の見え方、光による明度、彩度などで写真の出来が違うので事前に2回はリハーサルするのがおすすめです。その際は、厳しい内容の質疑応答、不明な点の洗い出し、伝わり方のニュアンス吟味など、忌憚ないワンチームでコンテンツについて議論しましょう。

また、リハーサル環境と本番環境が違うこともままあるので、配信プラットフォームおよびネットワーク回線が切れた場合のバックアップ確保も重要です。

そして、現場取材に足を運ぶ記者に不便がないよう、ビル館内の案内や除菌のケア、三密を避ける十分はスペース確保など、気配りができるスタッフも置きましょう。 また、見えないオンライン参加の記者に不備がないよう、 適宜チャットや画面越しの心配りの声掛けもあるとスムーズです。

情報をめぐる真剣勝負の会見では、登壇者と取材者がリラックスして内容に集中できるよう、静かかつ穏やかな環境づくりが必要です。

動画イベント:

IABC・PR総研共催セミナーのようなビジネスパーソン向けイベントの参加者は、主にビジネスパーソンです。PRのようにコミュニケーション職のコンテンツには、企業の広報、コーポレートコミュニケーション、インターナルコミュニケーション担当およびコンサルタント、同業者が集まります。

完全オンライン実施の場合は、対面の受付がないため運営人数は少なく、登壇者(今回は挨拶3名、講演者2名)、司会、カメラ、QA対応兼務の計7名で実施しました。リハーサルはやはり2回。質疑応答を入れて計90分のコンテンツ、画面の見え方と聞こえ方、司会進行を練習。会見よりも時間が長い上、報道発表でなく個人の勉強コンテンツなので、飽きないテンポ、伝わる熱量を保つことが大切です。

今回のリハーサルは本番環境で行いましたが、それでも毎回、ネットワーク、画面、音声、配信プラットフォームが微妙に違う反応を見せました。リハーサルを重ねることで対応力が付き、安心して本番に集中できます。

オンラインイベントの成否は、質疑応答に表れます。とはいえ、日本では質問が出づらいのも事実。よって、事前に想定される質問を司会がふったりして、ディスカッションの呼び水を入れるとよいでしょう。また、質問にならない参加者の心の声に応えるよう、登壇者が積極的に話を盛り上げると場が温まります。登壇者同志のかけあいもイベントのエネルギーを高めて効果的です。

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