PR会社で企業の支援にあたったり、広報職を軸に長年経験を積むのがいわゆるスペシャリストのキャリア構築だとすれば、大企業に多いローテーション(異動)で広報になり座学などで基礎を身に付けるのがジェネラリストとしてのスキルアップ法です。
PR会社のスペシャリストは、社内の勉強会が貴重な学びの機会です。各人がそれぞれの情報感度でつかむ最新のメディア、ニュース、ビジネス、消費動向などをデジタル共有し、仕事に役立てます。PR会社が提供するPRパーソンへの学びの場としては、共同ピーアールが開催するする不定期セミナーなどがあります。
ジェネラリストの即戦力強化としては、PR総研が運営する広報の学校では入門広報、入門プレスリリースといった研修が人気です。王道コンテンツと最新事情を修得できるため、ここで学んだことを社内で実践し、企業価値を高める修学生の輪が広がっています。
いずれのタイプでも、日本パブリックリレーションズ協会 (PRSJ)や日本マーケティング協会などが運営するイベントに目を通し、自分にあったものに参加するとよいでしょう。共同ピーアールも支援するPRプランナー 資格制度や職業能力評価基準などを参照し、バランスよくスキルアップしていきましょう。
なお、スマートフォンによる 通信環境、メディア環境の変化によって、広告と広報の境がなくなりPRの定義が変化している点にもアンテナを張る必要があります。ひとくちにPRと言っても、誰がどの文脈で話しているかで指すものが異なることに注意しましょう。
そのほか筆者のお勧めは、IABC、IPRA など海外のPR関連協会のイベント参加です。 英語、海外事情、PRの専門知識を一度に吸収できる コンテンツが、コロナによるオンライン化で身近になっています。移動せずに、まったく違う国のPRプラクティスを学び、人の思考、集団心理、新しいコミュニケーションのあり方を探求しながらネットワーキングできます。また、日本の事情を話すことで、国外の仲間と知を共有することができます。
組織を超えた人のつながりは、PRパーソンのスキルアップだけでなく人生の選択においても、実に強いものです。共同ピーアールは、 半世紀以上にわたり大きく変化する環境の中で、PRの神髄を追求しています。