はじめまして、新入社員のMNです。 早稲田大学で文学や精神心理学を勉強し、応用言語学を学ぼうとイギリスのローハンプトン大学院を卒業して今年就職しました。実は英語が第一言語なのですが、大学生のときに日本語メディアの記事執筆をお手伝いしたことがあり、帰国して念願のPR会社に入社。今は期待でいっぱいです!帰国子女や留学経験者の方のご参考に、 私がなぜPR会社の門を叩いたかー、ちょっと恥ずかしいですが原体験をお伝えします。
広告とPRは違う?!
私がそもそもPRを知り、広告とPRの違いを知ったのは、日本で就活( 就職活動 )をしている最中でした。
都内で高校に通っていた頃から漠然と広告代理店に興味があったため、就活の「必須」段階と言われている「業界分析」では広告業界についてたくさん調べました。しかし調べれば調べるほど、「自分にはなにかが違う…」と思う気持ちが日々増していったのです。
無理やり広告のコピーを想像してみても、なんだかうるさい。仮に広告がメッセージ性を間違えれば、社会にネガティブな影響があるのでは…。でも、会社は世の中に自ら、 何かしらの方法で 発信しなければ存続できないはず。
他になにかやり方はあるだろうと思い、調べ続けた結果、メディアという第三者を活用するPRを初めて認知しました。そこでようやく、PR会社の存在を発見したのです。
そして、PRについて調べれば調べるほど、これからの社会に確実にポジティブな影響を与える分野だと確信。PRでなら、こんな私でも世の中を少しだけでもよくすることができると考え始めました。
小学生の「ロックダウンドリル」
なぜこんなにも「メディア」「正しいメッセージ性」や「社会への影響」を重視するかというと、育った背景が影響しているかもしれません。 私が小学1年生から6年生だった 2000年~2006年頃、我が家は外交官の父と一緒に、米カリフォルニアに住んでいました。そのせいにしてはいけないのですが、今でも日本語の言い回しがおかしかったり、表現がストレート過ぎたりすることがあるかと思います…。
脱線してしまいました。さて、ふり返ると当時は、子どもでも常に社会情勢に目を配り、気を張っていなければいけない環境でした。やっとアメリカでの生活に慣れてきたと思った2年生の時に9.11( アメリカ同時多発テロ事件 )が勃発。追ってイラク戦争も始まったのです。
そんなニュースを毎日、見聞きしては、恐ろしい社会情勢を理解しようとしていました。いえ、理解できずに周りの大人、先生たちの震える声や、部屋いっぱいの焦りや緊張感を、肌で感じ取っていたというほうが近かったと思います。
その頃も、学校や大学で乱射事件が多発していました。そのため、通っていた州立の小学校では2カ月に一度ほど、ランダム(不定期)に「銃で殺そうとする人が来た場合の避難訓練」通称「ロックダウンドリル」が行われていました。
あれはつらかった…。今思えば必要だったと思いますが、情報を処理しきれていない幼い私たちにとっては、それはただのトラウマの原因でした。
「PRしかやりたくない」
そんなふうに国外内問わず、テロや暴力と常に隣り合わせにあった幼少期。ニュースから社会情勢を知り、理解し、危険の程度を予測して行動する日々でした。
メディアの重要性を改めて認識したのは、周りの大人たちが、「同じ事件でも、全く違う見解を持っている」ことに気づき始めた時でした。
「○○メディアはこの事件のことをこう言っているから正しい」「いや、□□メディアではこう否定している」など、ニュース媒体、情報源によって様々なグループがある。一つの出来事がいろいろな方向から噛み砕かれ、その受け取り方や見解もひとりひとり違う。そして人は情報をもとに 、自由に会話し、さらに考えを固めたり、変えていったりする。
メディアの自由、メディアを選ぶ自由、さらには発言する自由…。はっと、どれほどメディアが世論をつくりあげ、社会を左右するかに気づきました。私の中にPRの種が実った瞬間でした。
Fast-forward to now。
PRは、媒体(メディア)を介して伝えることで、受け手や消費者に選択の自由を与えます。判断の余地が生まれ、主体的に考え、そこから得た情報を咀嚼する。そこで次のステップ、例えば消費につながる行動に進みます。
しかしながら広告、つまり広告主の見解だけでは、客観的に見えないことがあると思います。PRならば、第三者のプロが環境を分析し、情報を整理し、文脈を提示し、さらにメディアである情報媒体が見解を提供します。そして消費者がSNSで拡散し、そこにニュースの社会性が生まれます。
PRが美しいと思うのは、やはりこの情報の自由です。だからこれからPRが選ばれるのだと思います。
以上、駆け足でこれまでを振り返りました、Fast-forward to nowです。
これからは Fast-forward to the future で、将来に突き進んでいきたいと思います。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
そして、これからもどうぞよろしくお願いします。