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面白いPTAの改革事例

新型コロナウイルスの影響で、学校もPTAも影響を受けている最中。今だからこそ、ふだんはPR会社勤務、小学生の保護者としてPTA広報になって知った、挑戦者たちの取り組みを紹介したいと思います。さまざまな学校から学ぶ「PTAを面白がる会」に参加し、ディスカッションする中で、新しいことに挑戦するイキイキとした変革事例が見えてきました。

子ども達の思い出づくりを

北九州市の中学校PTA広報では、「PTA広報紙なのにPTAの活動を掲載していない」「校長が発行する学校新聞と重複していないか」といった疑問から、それまでのPTA広報紙を全面的に見直しました。

まず、子どもたちのための改革の取り組みのひとつとして「生徒会ミーティング」を開催。子どもや保護者たちにPTA広報紙が必要かを問いました。

そこで分かった「PTA広報紙を発行してほしい」理由は、「先生のことを知りたい」「卒業アルバムをもらえない下級生も、卒業する先輩たちと思い出づくりをしたい」というもの。

そこで記事トピックを改め、先生紹介、PTAによる改革の内容、一年の取り組みなどに変更しました。フォーマットも作りやすい形に改良。 それまで載せていた堅いあいさつ文は読まれないとわかったので、取捨選択しました。

こうして広報紙を、子どもたちも喜ぶ、意味あるものに刷新しました。

笑顔を生むコミュニケーション

荒川区の小学校PTA広報では、 広報紙が何のため・誰のために作っているかわからなくなっていました。広報委員のモチベーションの低さについても、課題意識が生まれました。

そこで、1年かけて話し合い。
広報紙の目的を「①PTAのブランディング、②PTA継続のための記録保持」と明らかにしました。
発行頻度とページ数も見直しました。

こうした結果、ただ子どもの記事を載せたPTA広報紙を発行するではなく、PTA活動によって子どもの笑顔が生まれたことをPTA広報紙が伝える、といった好循環が生まれています。

アンケートが大好評

練馬区の小学校のPTA広報では、「すべきことが “PTA広報紙を作る” という考え方にとらわれている」と気づきました。

PTA広報で話し合い、「PTAはどんなことをやっているのか、わかっているようでわかっていない」「PTAの活動内容を保護者に伝えたい」という意見を集約。そして全保護者にアンケート調査を実施しました。

その保護者の声を集計し、改めて広報紙を発行。これが大好評でした。

学校でもサステナビリティ

PTAが 「持続可能な開発目標(SDGs)」 に向きあい、地球について考える動きも生まれています。

都内某小学校のPTAでは、主催するお祭りで「おやこでSDGsに取り組もう」をテーマに掲げ、水素エネルギーをもとにした燃料電池でミニ四駆を走らせるデモなどを企画。これを開発した静岡県の高校生らが展示に駆けつけました。

生ごみから作ったバイオガスづくり体験は、東北にある大学院農学研究科の准教授が指導。ここで作ったバイオガスは、抹茶をふるまう茶道教室でお湯を沸かすのに使われて笑顔を生みました。さらには、宮城県パラリンピック聖火の燃料としても使用される予定です。

また、地元の畳店が、畳表の切れ端を提供。リユース素材を使ったしめ飾りづくりのワークショップもありました。

こうした取り組みを広報紙で伝えて、地域とともにSDGsへの取り組みを拡大しています。

自由に楽しく

全国のPTAの改革事例を見ていると、前例にとらわれない自由な発想の大切さが分かります。新しいことへの挑戦は、恐いこともあるけれど、楽しいものです。

会社での仕事、家やコミュニティでの仕事でも同じこと。どこにおいても、ぜひ前向きに、面白がる姿勢を持ち続けたい。

人生の意味を考えさせられるPTAからの学びでした。

※本稿は「PTAを面白がる会」その他有志のご協力を得て執筆しました。 ただいま、 デジタルだからできる、臨時休校中にできることの情報交換、真っ最中です。

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